理想の書籍

 

 文字ばかりの法律書籍に、うんざりしていないか。世界一美しい、憲法の書籍をつくりたくないか。


 当サイトの考える理想的な書籍を紹介しよう。


世界で一番美しい元素図鑑 公式サイト

世界で一番美しい元素図鑑 試し読みあり

世界で一番美しい元素図鑑 単行本 – 2010/10/22 amazon

 美しい。美しすぎる。こんな形で憲法を学べたら、国民の誰もが、法を身近に感じられるはずなんだ。

 この書籍を手元に置くだけで、僕らの人生は、法学部に変わるんだ。



サイエンス大図鑑 【コンパクト版】 大型本 – 2014/9/25 amazon


 サイエンスのビジュアルは素晴らしい。ワクワクさせる要素がいっぱいだ。


 それに比べて、法学界の閉塞感とやらは、なんと美しくないことか。そんな世界で学ぼうなんてとても思えない。魅力ゼロじゃないか。


 まず、法学書籍には、全ページフルカラーの書籍がない。構成を整えようという気持ちが感じられないのだ。何とかしよう。



科学大図鑑 大型本 – 2018/8/24 amazon

 このシリーズも伝えようとする気力が満載に見えるぞ。ただ、法学バージョンは出版されていないようだ。法学は、各国の憲法によって独自に発展する部分が多く、一般的な科学のようには国際標準を作りづらい部分があるから、世界規模の出版がなされないからだろうか。

 しかし、日本の法学会の書籍を、このシリーズのように伝えたならば、子供でも楽しめるはずだ。なぜそれを誰もやらないのだ。子供でも誰でも法学を学べるようにしないと駄目なんだ。


哲学大図鑑 大型本 – 2012/1/1 amazon

 哲学も楽しそうだな。


日本大地図 ユーキャン通販ショップ

 パノラマ感、爽快感が素晴らしい。こんな法学体験が可能ならば、法学の学びは、まるで旅行気分に楽しいはずなんだ。


 こんな書籍を作って、質の悪い法学部の教員たちを焦らせてしまおうじゃないか。


輪切り図鑑-クロスセクション―有名な18の建物や乗物の内部を見る amazon

 法体系をクロスセクションで示したならば、子供でも法学の仕組みが分かるのだ。


 建築工学や航空工学が分からなくとも、クロスセクションで建築技術や航空技術が理解できるのだよ。なぜそれを法体系でやらないのだ。


 法学世界には、大型本で体系的に伝えようという工夫が一つも感じられない。学会のトップから意識改革しないと駄目だな。


スター・ウォーズ ビジュアル・エンサイクロペディア 単行本 – 2018/4/17 amazon

スター・ウォーズ クロスセクション 大型本 – 1999/5 amazon

 映画の魅力を、改めて思い出させるビジュアルが素晴らしい。ここまでつくり込まれているのかと感心させられる。

 しかし、実は法学世界も、本来的には同じようにつくり込まれている美しい世界なのだ。それを伝えられていないために、法学の学習が苦痛で仕方がないのだ。


 映画を見直したくなるように、法学を学び直したくなるような、そんな刺激を与えられるような世界一美しい法学書籍をつくり上げるべきなんだ。


世界一美しい本をつくる男 映画


 映画は見たことがないが、書籍づくりへの熱意を加速させ、美しい法学書籍を生み出すべきなんだ。


「『知』のビジュアル百貨」のシリーズで、「憲法」などもつくればいいのに。


「知」のビジュアル百科 amazon




宇宙図は素晴らしい。


宇宙図のダウンロード


 「2007ガイド」はまだまだだけど、2018バージョンはかなり洗練されているね。

宇宙図2013 公式サイト

 こういうのがいいじゃないか。

宇宙図2018をリリースしました


【動画】ウェザーニュース熱血教室 さぁ、宇宙の話をしよう
(1:04:18からが宇宙図の解説が始まるためおすすめ)

(1:23:28からは、宇宙図の読み方)


・ 動画の解説によると、天文学だけでなく、哲学者や美術家も参加しているようだ。

・ 「宇宙図製作委員会」

・ 6カ月ぐらいの短期集中で作り上げたとか。

 試行錯誤の過程があったんだなぁ。

 日本の法学者たちよ、いや、世界の法学者たちよ。

 共に「法学マップ」をつくり出さないか!


 「法学マップ製作委員会」を立ち上げないか!


 文部科学省も、我々と共に、「一家に1枚 法学マップ」をつくらないか!


科学技術週間 一家に1枚 文部科学省

 ページ下方の「(1)基本的コンセプト」の内容をチェックすると、参考になる。

 

「一家に1枚」シリーズ Wikipedia

 Wikipediaによると、「文部科学省の科学技術理解増進施策の一環として製作・配布されている」らしい。

 その通りなんだよ。なんで法学界には、「理解増進施策」が展開されていないんだ?


 法学界は、時代遅れなんだよね。

科学技術理解増進の取組 文部科学省

 古臭い教科書をつくるより、まず学ぶ意欲を掻き立てるような、そんな法学マップが必要ではないか。
 数年ごとに、バージョンアップして、より洗練された内容につくり上げていけばいい。



 これは夢だわ


日本科学未来館
国立科学博物館

 こんな法学体験で学べたら、もう、最高じゃないか。

 法学界に比べたら、異次元すぎる。科学界は素晴らしい。



 こんな法学マップが欲しい。

「一家に1枚 法学マップ」

〇 法哲学体系図
〇 憲法体系図
  ・9条解釈図
〇 行政法体系図
〇 刑法体系図

〇 刑事訴訟法体系図

〇 民法体系図

〇 商法体系図(会社法込み)

〇 民事訴訟法体系図

〇 労働法体系図

〇 国際公法体系図

〇 国際私法体系図

〇 国連憲章体系図

 

 これらを見ていれば、どんな訳の分からない法律書籍を目の前にしても、怖いものなしだぜ。
 今まで「宇宙人の読み物」だったものが、たちまち「この私にふさわしいの読み物」になるじゃないか。

 全国の法学者よ。私たちの法学体験をより豊かなものに変えてくれ。

 

9条解釈図のイメージ





 ディズニーリゾートの地図みたいな感じにしたら、みんな楽しい法学ライフを謳歌できるのに。

ディズニーランド 地図 PDF
ディズニーシー 地図 PDF
 (マップ TOKYO Disney RESORT)

 地図をつくったら、小中学生でも法学を楽しめるだろうに。


 どうやら、筆者の目指しているものは、「インフォグラフィクス」と言うらしい。今まで、専門用語が、分からなかったよ。


インフォグラフィック Wikipedia

インフォグラフィックス Google画像検索

 おお、こんな資料に溢れた学習環境ならば、「夢の法学ライフ」が実現するじゃないか。

 インフォグラフィクスの専門家と、憲法学者を集めるべきだ。

方針


〇 世の中に、法学部が必要なくなるぐらいの書籍をつくるのがいいのではなか。

〇 初学者から専門家まで一冊で広くカバーしてしまうような書籍がいいのではないか。

〇 法学の構成の伝え方を、よりビジュアルに訴える形で新しい形で編集することを重視するといいのではないか。

〇 



ビジュアル

〇 法分野ごとに大型本で出版するといいのではないか。

〇 図鑑やクロスセクションなどの大型本を参考にするといいのではないか。
〇 ビジュアルは、見開きページの構成や形式、大体の内容について、一目で記憶に残るような形にするといいのではないか。

〇 ファッション誌などの構成や文字体、解説の書き方などを参考にするといいのではないか。

〇 ファッション誌のフルカラーでページ数が多いものを参考にできないか。

〇 文字体も、様々な種類を使い、重要性や捉えるべきインパクトも体系的に構成していくといいのではないか。

〇 棒人間のイラストなど、統一規格で図をつくり、図解化の徹底を行うといいのではないか。

〇 見開きページのままシームレスに切れ目なく「条文」と「解説」を行ったり来たりできるような構成を徹底したい。

〇 体系的に繋がっているものは、極力一枚の見開きページで解説しきることを徹底したい。

〇 法学マップには、普遍性や一般性の高い用語を中心に取り上げていきたい。学問分野の骨格が浮き出て見えるようにつくり上げたい。



内容設計
〇 「法律用語辞典」と「六法(条文集)」の編集を中心に、専門家を集めてプロジェクトとして生み出すことが理想ではないか。

〇 簡単な書籍を図解風に展開し、一度形式を作ってしまったらいいのではないか。その後、難しい書籍の内容をその構成に従って詰め込んでいき、簡単な解説と専門的な内容を両立したらいいのではないか。

〇 大型本で、法学体系の全体を計20ページぐらいにいろいろ重要部分だけを詰め込んだ書籍を作ってしまうのはどうだろうか。

法学 4ページ
憲法「総則」「人権」「統治」 3ページ
行政法「行政組織法」「行政作用法」「行政救済法」 3ページ

民法「総則」「物権」「債権」「親族・相続」 4ページ

商法「商法」「会社法」 2ページ

民事訴訟法

刑法「総論」「各論」 2ページ

刑事訴訟法


 「尾崎哲夫」の法学入門シリーズの書籍を、大型本のフルカラーで再構成し、一冊にしてしまう感じがよいのではないか。それを基に専門家レベルでも耐えられる内容の書籍へアップデートしていけば、かなり質のいい書籍になるのではないか。


〇 既に出版されている書籍を、完全に大型本でビジュアル化した場合にどうなるかというのを示しておくのが良いのではないか。

〇 有名な条文を中心に置き、用語に色付けし、用語ごとに棒線を引いて周囲に解説を加えていくビジュアルで構成するといいのではないか。
〇 条文に関わる用語解説や学説の種類、判例の論理なども加えていくといいのではないか。

〇 逐条解説も、より全体の体系の中の一つであることが感覚的に分かるような配置で行うといいのではないか。

〇 一般的な書籍のように、次から次へと解説を進めるのではなく、各項目を一つのブロックとして扱い、見開きページの一部、一部として配置し、無用な項目の連続性を断ち切ることで、読者にクッキリとした理解を提供できるようにするといいのではないか。

 また、各ブロックは常に全体の体系から位置づけられるような感覚を得られるような配置を大切にするといいのではないか。
〇 総論と各論の関係など、前後を行き来する関係性についても、常にその章の最初で詳しく図解で表せるようにし、これから解説する細かい内容が全体の中でどう位置づけられるのかも正確に分かるようにするといいのではないか。
〇 「ビジュアル条文集」というのを作るのはどうか。

〇 権力分立の構造は、スポーツカーのエンジンや航空機のエンジンの構造のようなマニアックな美しさで、クッキリと魅力的に描くといいのではないか。

   【動画】トルクコンバータの仕組みとは? 2018/07/21

   【動画】ヘリコプターのエンジンを理解する | ターボシャフトエンジン 2018/02/12

〇 天空の城ラピュタの、ラピュタの操作盤のような、必要な部分や文字列が浮き出てくるような体系図で描くのはどうか。

法学書籍への不満


〇 法学の書籍は、分かりやすく簡素に書かれているけれども、条文を原文スケールで読み解こうとすると、その簡素な理解では対応できない時がある。


 簡素な書籍ばかりを読み解いても、条文スケールで理解できていないと、いつまでたっても掴んでは消える理解のもろさの中をふわふわと学び続ける状況に陥る。これでは、一向に定まった理解に繋がらず、実用性やリアリティに繋がらない。


 原文スケールでありながらも、しかも体系的に構成されており、かつ初学者に分かりやすい書籍が一つも見つけられない。初学者向けは、すべて簡素なものとなってしまい、リアリティが薄いのだ。


 大型本の見開きを使い、体系的に条文スケールで構成し、且つ分かりやすく意味が掴めるような書籍が必要だ。条文スケールで読み解けるならば、理解がしっかりと確定し、崩れることのない実用性の高い理解を得られるようになるはずだ。


 条文スケールで理解できる状況に、より直線的にたどり着けるような大型本で構成することが必要だ。



〇 法学書籍は、学者レベルと法学部生レベルと、一般人の教養レベルの格差が激しすぎる。より大きな書籍で文字サイズなどを細かく調整しながら構成し、一般人の教養レベルを大筋に、法学部生レベルや学者レベルを一つのページで行き来できるような仕組みが必要だ。もっと、レベルの高い人から、レベルの低い人まで、包括的にカバーできるような許容性の高い書籍を生み出すべきなんだ。


 これは、ビジュアル資料を多用することである程度可能となる。初学者はビジュアルだけ見ていればいいが、だんだんと理解が深まってきたら、文字を読み、そのうち条文スケールの理解にたどり着けるような仕組みにすることだ。それを一枚のページで示せるような美しい構成を検討していくべきだ。

 このような、より幅広いレベルの人を包括的に許容することができる書籍であれば、法律家に相談したり、教員が学生を指導したりする際に、あらゆる理解レベルから同様の書籍でもって位置づけを示すことができる。

 多くの場合、法律家や教員が初学者の質問に対して根拠を示すとき、「条文」や「愛用している書籍」を示して説明することになる。しかし、初学者は条文スケールの体系的な知識を持っていないし、法律家や教員の愛用している書籍のレベルには対応できず、意味が分からない。


 しかし、専門家から初学者までが同じ情報源を共有できるような、構成でつくられた書籍であれば、各レベルから法体系を見渡し、学習を進めたり、双方向の対話を可能とするはずである。そういった許容性の高い構成で書籍をつくり出していくべきだろう。

 

〇 法律書籍は、その情報源が示そうとしているスケール感がよく分からないことが多い。そのため、書籍を流し見たり、通読したりする際に、読み取る感度をどの程度に設定すればいいのか分からないことが多い。全体像が見えないままに細かい情報に惑わされると、結局全体像がつかめないし、体系的な認識や情報相互の関連性も掴めないままとなってしまう。その書籍や情報源のスケール感を捉えられないままに読み進め、細かい情報に惑わされていると、法体系全体の骨格が分からないため、いつまでも掴んでは消えるもろい理解のままふわふわとした理解のままとなり、何も残らない感覚に陥って勉強が嫌になってしまう。


 いかにその書籍のスケール感を初心者や初学者にも分かってもらうように構成するか。いかに巨大な骨格のスケール感を保ったままに、細かい情報までの感度の高い部分まで適切に伝えるか。この情報の大小関係、全体の中の一部、骨格と細かい知識の行き来のしやすい、理解のしやすい情報源に整えていくかが大切だと思われる。

〇 その学問分野の全体像が見えていないと、いつまでも学習の「感度」が合わない不都合が生じる。すると、単発的な知識を身に着けた気にななるが、すぐに忘れてしまったり、変則的な事態に対応できる応用力が身に付かないまま終わってしまう。全体像が見えた上での学習の「感度」を自然に合わせることができるような法学マップをつくり上げる必要があるはずだ。

〇 法学は、科学館や図鑑のような、子供の頃から触れて遊びながら学ぶような、楽しみながら理解を深めるような機会が少なすぎる。


 いつの間にか大人になって、少し学ぼうと思っても、今まで触れていないから、さっぱり手を付けられない。これでは国民はいつまでたっても専門家にお任せになってしまう。根本的に誤った認識を持っている政治家を増やしてしまったり、それに騙されてしまう国民も増えてしまう。


 もっと、子供から大人まで、共に科学館でコミュニケーションをとりながら理解を深められるような、法に触れながら学べる機会が必要だ。



〇 防衛省の「自衛隊広報館」があるのに、何で法務省の「法学広報館」が存在しないんだ。政府がまずなすべきことは、法学への正しい理解ではないのか。法学への正しい理解を促進する機会を用意せずして、国民の正しい意思決定を導くことはできないはずだ。



〇 憲法学者が異様な集団に見えてしまったり、何らかの既得権益を持った憎むべき対象として見てしまう人が現れるのは、「普通の論理」を積み重ねた場合にそこに行き着くことを、その人たちのレベルに合わせて分かるように伝えられていないからだ。


 人は、理解できないというだけで、だんだんと憎むべき対象と捉えてしまいやすいのだ。そういう誤解を防ぐために、自衛隊は「広報館」を設置したり、「航空ショー」をやったりと、イメージアップと理解の促進に努めているはずだ。


 法学界も、もっと「広報館」をつくったり、「法学ショー」を行って、イメージアップと理解の促進に努めた方がいいのではないだろうか。少なくとも、普通の論理で行き着くことを、より早い段階で一般の人にも理解してもらえるように努める必要があるはずだ。



〇 芸術とも言うべき、法論理の行き着く美しい世界を、より多くの人に感じてもらえるような創作活動が必要だ。理解を空間的に体系化できるような、論理の中枢を描き出すようにつくり上げることだ。


〇 より本質的な論点に自ずと沈み込んでいけるような法学体験を提供する

〇 より深い理解への好奇心を抱き続けられる法学体験を提供する

〇 知ってよかった、学んでよかったと思える法学体験を提供する

〇 理解に到達するためのアプローチを一本化せず、多角的なアプローチに対応できるようにする

〇 学習者に断片的な情報の記憶を残すのではなく、よりダイナミックな繋がりを感じ続けられる形にする

〇 情報と情報の繋がりをできるだけ切れ目なく提供しながらも、全体像を俯瞰できるようにする

〇 予備知識がなければ読み解くことができない内容はできるだけ抑える
〇 予備知識がなければ読み解くことができない内容は予備知識へのリンクを切れ目なく分かるようにする

 

 

〇 「より国民に伝わる法律書籍の作り方」という、新たな専門分野をつくっていく必要があるのではないか。法律書籍や法律情報を国民により理解してもらいやすい形にするための水準を形成する専門分野である。

 今まで法律書籍には、アクセシビリティの水準を示す基準となるものが存在しなかった。法律書籍の体系性は、著者の興味関心の幅に左右されるし、構成の分かりやすさも、著者のやる気次第であった。

 そのため、著者の興味関心の幅が偏っていたり、著者のやる気が十分でないと、訳の分からない情報の塊となってしまい、もともとその学問分野の体系的な感覚を有している者にしか正しく正確に読み解けないものとなってしまっていた。(当サイトの情報ももちろんその中の一つである。筆者の労力の限界により、まとめきれていない部分が多々あるからである。)

 そのような情報に惑わされ続けると、結局法律が嫌いになってしまいやすい。より分かりやすく、構成していくためには、初学者に対してどのような配慮が必要となるのか。それらのポイントを著者に予め理解してもらった上で書籍を作成してもらえるような、基準となる情報源、学問分野が必要となるだろう。

 まずは、初学者の法律書籍への不満を徹底的に収集することだ。その収集した不満の数々を体系化し、それら初学者の不満を乗り越えられるだけのポイントを押さえた法律書籍をつくり上げていくことだ。その過程を経た法律書籍であるか、そうでないかというのは、違いが表れてくるはずだ。

 全法律書籍の著者たちに目を通してもらえるような、初学者の法律書籍に対する不満の数々を掲載し、それを乗り越えられるような情報源を整備することだ。



〇 その分野の法体系の全体像が見えていない段階で、細々とした情報に接すると、次々に現れる新たな法律用語の連続に、一体何がどういう意味なのかさっぱり分からなくなる。すると、理解できずに嫌になってしまう。

 もし法体系の骨格が見えているならば、次々に現れる法律用語についても、その用語の意図する概念や射程、効果の及ぶ位置づけを何となく自然に掴むことができることが多い。このような、新たな法律用語に出会う際に、それまでに押さえておかなくてはならない一定水準の法体系の骨格を身に着けてもらっている必要がある。そのような、段階的に深く潜っていく形の構成にすることが大切ではないだろうか。また、全体像が見えないうちは下手に深く潜ってしまい、細かい情報に捉われて行き詰ってしまうようなことがないような構成につくり上げる必要があると思われる。
 初学者にも、情報の大小や強弱、重要な部分と重要でない部分、全体に及ぶ概念や一部分にのみ適用される概念など、情報の感度を感覚的に、直感的に捉えられるような構成にすることが求められると考えられる。

 

〇 法律書籍は、ページ数が多すぎる。600ページにも及ぶ教科書がある。しかし、教科書サイズそのものが小さいため、600ページにもなってしまっているのである。これを縦横2倍の大きさの紙を使えば、紙面の面積は4倍になるから、150ページで終わってしまうのである。
 しかも、大型だから、頭の中に体系的に整理されやすいし、図表を大きく描くことができるから、頭にも入りやすい形で表示できる。
 それにもかかわらず、何の意図か分からないが、コンパクトサイズにしてしまい、ブロックかと思うような書籍が多すぎる。もっと、大きなサイズの紙を使い、書籍を薄くした方がいい。薄い書籍の方が、やる気が出るし、攻略できる気が湧いてくる。
 600ページだと300回も紙をめくらなくてはならない。こんなの時間も体力も削られる。非生産的すぎる。縦横2倍の紙を使えば、紙面の面積は4倍になるから、ページ数も4分の1になる。すると、75回しか紙をめくらなくてもよくなる。こういう生産性の高い構成を心がけた書籍にするべきだ。

 まずは、現在発行されている教科書を、そのままの文字サイズで、大型の本にして薄くするところからはじめるべきだ。書籍によっては、見開きにすると横書きが四列見える形になってもかまわないだろう。そのくらい見開きを広く見えるようにした方がいい。

 一ページの視野が狭すぎる法律書籍は、体系的に頭に入ってこない。



〇 図にすると、「著者の文章や文章校正」と「読み手の認識の感度」のズレを一気に縮めることができる。著者の理解の伝えようとしている内容と、読み手の理解しようとしているところがズレていると、なかなか正しく正確な理解に至らない。目を通しても、ダイレクトに伝わらない。しかし、図があると、体系的な図が整備されていると、そのズレを一挙に縮めることを可能とする。
 法学の書籍には、書籍の情報と、読者の認識する感度がズレていると、さっぱり理解できないし、頭に入ってこないまま終わってしまう。図を多用することで、この感度のズレを最小限に抑えていきたい。読み手の感度を導く構成を心がけたい。


〇 全体を見渡した上でバランスよく自然に沈み込んでいけるような体験となるように構成すると良いはずだ。理解が進むのは、ある程度知識の枠組みが身に付いた頃であることが多い。その枠組みをいかに早く、無理なく、無意識に感じ取れるように構成するかだ。





書籍「図録 日本国憲法」を読んだぞ


 「図録 日本国憲法」、読みました。

書籍『図録 日本国憲法』 2018年12月
図録 日本国憲法

【見本ができました】 弘文堂 Twitter

図録-日本国憲法 amazon


 結構良かったですよ。

 「憲法(芦部信喜)」を変人・宇宙人向けの教科書だと思って抵抗感を持った人は、この「図録 日本国憲法」を読むことをお勧めする。

 この本をペラペラめくって、図や写真の気になったところがあったら、読んでみるというのがいい。内容が自然と頭に入ってくる。自然に頭に入ってこない段階の人も、「憲法って、こんな分野なのかな」と思いながら、憲法の世界観に慣れることができる点が素晴らしい。

 写真の選択も「これぞ、言いたいことが伝わる絵だ」と思えるものが採用されており、精度が高い。

 高校でよく使われている「歴史」や「政経」の資料集と同じような感覚で学べるため、見慣れている感もあり、親しみやすいと思われる。


 憲法って、難しい分野ですからね。でも、この書籍は「嫌いになって読まなくなる」という学習ストレスをかなり軽減できている。「絵や写真、図や表を眺め続ける」ということには苦痛を感じない人が多いと思うが、そうこうしているうちに文章の部分を読みたくなって読んだりできるようになっていくはず。そういう「慣れ」を導くには最適の書籍だと思う。

 分からない段階での、ペラペラめくっているときのワクワク感が途切れないところが素晴らしい。芦部憲法とか、必要性に迫られないと、一気に読む意欲が減退するからね。法学界には、気力が萎える書籍が多すぎる。

 わりと近年の政治情勢の写真なども掲載されており、「あっ、あれね。」というヒットする感じもある。

 当サイト筆者も、しばらく法学を学んでいる者であるが、「謝罪広告」のイメージが掲載されており、理解が深まった。文字だけの世界では「謝罪広告」の存在を知っていたし、漠然とした概要は知っているのであるが、「やっぱりこういうものだよな」というような、腑に落ちる感覚はイメージが掲載されているから持てる感覚だと思うね。


 P8の「人権の主体」について語っているところで、「例えば左表のように、個々の権利ごとに考えていかなければなりません。」として人権の享有主体を「国民」「外国人」「団体(法人)」に分けて表を掲載している点は大変分かりやすい。こうやって表にして分類して示してくれているやさしい教科書、ぜんぜんないからね。この表を出してくれているという、これだけで大変に分かりやすい。この書籍の良さが伝わってくる。

 写真がたくさん掲載されており、憲法のテキストであるにもかかわらず、豊かな気持ちで取り組めることはメリットが大きい。

 会計検査院の実地検査など、筆者もいままで興味関心がなかった分野に関しても、写真が掲載されているだけで興味を持って読み進めることができた。学びの意欲を保てる構成であることがとても良い。

 所々に乗せてある「条文」の漢字に、いくつかフリガナを付けてくれているところが良いね。初学者の億劫さは軽減されていると思う。漢字に躓くと、理解が面倒になってやる気が失せるからね。


 多くの憲法の書籍に比べて、入り込みやすさは格段に高い。

 写真や図がセットで記載されていて、各項目がブロックごとにまとまって記されていると、「後で読もう」と思ったり、「今は気力が足りないから、読み飛ばそう」と思って飛ばしてしまったところにも、後々帰って来て読み始めることができる。この構成は、読んだところと読んでいないところを頭の中で大体覚えることができているから、まだ読んでいないところを瞬時に見分けることができ、いつでも学習を再開することができる。この書籍はそういった学習段階にある者の学習都合に応えられる点が最大限に発揮されていると思う。これはメリットが大きい。


 これ、全国の「大学図書館」はもちろんであるが、「高校の図書館」にも配った方がいいんじゃないか。その水準にはあると思うよ。
 「芦部憲法とか、読んでいられるかよ。」と思っている、全国の都道府県の政治家たちにもお勧めしたい。特に、大学で法学を学ばなかった人、大学とか行ってられなかった人にもお勧めしたい。

 これを一通り頭に通しておけば、ほとんどの憲法の書籍が読みこなせる基礎をつくることができるのではないかと思う。

 憲法学の書籍は、「加持祈祷事件判決」とか、「牧会活動事件判決」とか、できても、フリガナがないんですよ。それで、そのまま何となく概要だけ読むのだけど、タイトルが読めてないから、他の書籍で似たような事件名が出てきたときに、いつまでも混乱してしまうことがあるんですね。だけど、この「図録 日本国憲法」は、「加持祈祷事件判決」には上に(かじきとう)ってフリガナがあるし、「牧会」にも(ぼっかい)って書いてあるからね。優しい。丁寧に読めばまあ、「加持祈祷」ぐらい、読もうと思えば何となくは読めるけどね。でも、他にもたくさん読まないといけないところがあるからさ、そんなにタイトルばかりこだわって読もうって気持ちにならないからさ、「『かじ…いのり……事件判決』だろうなー。宗教っぽいお祈りの話で頭の中に分類しとけばいいか」って感じで、いつまでもちゃんと読めないままになってしまっていたりするんですね。「牧会」も、「『まきかい、ぼくかい』のあたりだろう。牧師さんのお話でしょ?」ってことで、「ぼっかい」まではたどり着かないままで終わるんだな。こういう、あやふや非効率な感覚を解消してくれるから、他の質の悪い憲法の書籍を読むときにも、この「図録 日本国憲法」をベースに持っておくことは割と有益だと思うんだな。


 最近、テレビで見たが、「本」と「ゲーム」では、それに取り組む際に「集中モード」に入り込むまでの時間が違うとのことだった。「本」に比べて、「ゲーム」は、格段に「集中モード」になってその世界に入り込むまでの時間が短いとのことである。確かに、「本」を読み始めるには気持ちを整えていかなくてはならない感じがあるが、「ゲーム」は何の準備もなくても取り組めてしまう感じがする。

 ただ、この「図録 日本国憲法」は、図や写真、表が多用されているため、この「集中モード」に入り込んで没入するまでの時間が格段に短縮できていると思う。どちらかというと、「ゲーム」に近い効果があるのだと思う。ビジュアルで引き込む力は大きい。

 この辺の意図がね、学習段階にある者に対する優しさが伝わってくるんだなぁ。



 ただ、質が良い分、もう少しバージョンアップしたい点も見える。(この書籍に今後も期待しているという意味です。)

 「18 統治機構・総論」であるが、「総論」なのだから、その後続く「19 国会」~「26 財政」とは区別した一段高い位置にある情報であることを明確に示せると良かったと思う。

 「1 憲法とは何か」のページも、この「図録 日本国憲法」が対象としている多くの日本国憲法の内容部分とは違い、法の歴史や外国の憲法を取り上げているのだから、この書籍のどのページよりも高い位置にある総則的なものであることを示せると良かったと思う。これを「1~30」の一連の続きの中にあるものとして表現することに意味があるのか疑問がある。番号を割り振るのは、授業等で教員と学生との情報の共有を容易にするとは思うが、他のページとは区別される一段高い位置にあるページであることを上手く表現できないものかと思う。たとえば、カラーページにするとか。ただ、この方法でその意図が達成されて成功するかどうかは筆者も自信がない。


 「目次」であるが、この目次についても、「人権」と「統治」とを区切って表現することで、憲法の内容がバラバラとしたまとまりのない情報であるかのように見えてしまうことを軽減できたのではないかと思う。

 心理学の学者が言いそうなことではあるが、人間は、四つぐらいまでならば、区切って覚えることが容易であるようである。ただ、あんまりズラズラと並べられても、目次そのものが頭に体系的に入ってこないんだな。

 ただ、目次が複数ページに渡って記載されている意味不明な書籍も多いが、この「図録 日本国憲法」は、一ページに収まっている点では見やすいので良いと思う。


 この書籍は、各ページの内容の各ブロックの構成は全く文句はない。ただ、この書籍の全体、つまり、1~131頁に渡るこの全体をメリハリを付けた方がいいと思う。
 たとえば、1~30ある項目を「1 (憲法全般)」「2~17 (人権)」「18~26 (統治)」「27・28 (日本特有の規定)」「29・30 (制定と改正)」に区分けし、各ページの項目番号の背景の四角い枠の色を変える。


「1 (憲法全般)」

「2~17 (人権)」

「18~26 (統治)」 (← 三権分立の部分は、さらに色を使って浮き立たせるといいかもしれない。)

「27・28 (日本特有の規定)」

「29・30 (制定と改正)」


 こうやって、色分けすると、一気に内容のメリハリがつくでしょ。書籍全体が、1~131頁、1~30の項目になっているが、五つの区分ぐらいに色分けすると、全体に関してもメリハリがついて、ダラダラ長い感じがなくなるでしょ。この書籍は、各項目のページ内容は素晴らしいが、書籍全体をブロックで区切るところまで編集の労力が追い付いていないと思うんだな。

 著者から、「そこのところは、他の書籍や他の情報で、全体の感覚を補ってくれ」と言われそうであるが、私からは、「この書籍はそこまで徹底するだけの価値があると思うから、この書籍でもその感覚を得られるようにしたいのです」とお伝えしたい。その労力を投入する価値はあると思う。


 白黒印刷だと、現在のこの書籍の全体構成の形が限界なのかもしれないが、まだやり様はあると思うんだな。この書籍はデザイナーにも参加してもらっているみたいだから、構成はすごくいいのだが、カラーデザインを担当する人も投入すると、そりゃ、国内最高品質の憲法の書籍に近づけると思うよ。


 たぶんね、この書籍は、「高校生にも読んでもらえる品質」っていうのを目指していると思うんだよな。その意図は、確かに達成していると思うが、私は、「全家庭に普及する品質」ぐらいのところを目指すべきだと思うんだよ。「世界地図品質」「地球儀品質」を目指した方がいい。大体、何らかの形で家に一枚ぐらいはあるだろ。

 だってさ、「世界地図」買う時に、黒白の「世界地図」なんて見たことないだろ。そんなの、お店に販売してませんよ。世界地図はカラーだってみんな常識として思っているでしょ。そのくらいの憲法の書籍をつくるべきだと思うんだな。

 むやみに色を使えばいいというものではないが、学習の際に効果的な色の使い方というものは、必ずある。それを意図的につくり込んでいくことが大切だと思う。

 そうしたら、さらに分かりやすい書籍になって、「憲法界のスタンダード」、「憲法の博物館」、「憲法界の池上彰」と言える水準になると思うんだな。池上彰の番組視聴者が、手に取ってしまうぐらいの書籍になったら、無意味な憲法批判は全滅すると思う。意味のある憲法批判は全然いいんですけどね。「ちょっと無意味ね、これ」って思える残念なご批判をされている方々もいらっしゃるようですから、この書籍を「憲法界の池上彰」の水準に引き上げたいなって思うんですよ。内容はそのままでいい。ただ、書籍全体のブロック構成とカラーデザインの導入で、その水準に達することができる気がするんだ。


 こういう本じゃないと、法学部出身者じゃない人に、届かないんだな。例えば、「経済学」「経営学」に関する、この水準の書籍、思いつきますかね。思いつかないと思うんですね。専門分野の外の書籍は、なかなか分からないんですね。それと同じで、法学部出身者以外の人にも届く書籍の水準にしたいと思うんですよ。内容の水準を下げるのではなくて、構成と伝え方で「届く水準」に仕上げるという意味ね。そこを突破すると、かなり高水準な書籍になると思うんだが。



 この「図録 日本国憲法」を全ページフルカラーにしたら、値段はどのくらい上がるんですかね。高校の歴史の資料集は、全ページフルカラーだったが、890円と書いてあったぞ。インターネットの情報は、ほとんど全部カラーでしょ。だから、カラーにした方が、ネットに負けない要素が増えると思うんだな。ただ、インターネットの情報は、ここまできれいにまとめられているものはほとんど存在しないから、この書籍の利点はそこにあるね。


 国会の写真、内閣の写真、最高裁判所の写真が掲載されており、イメージが沸くし、何かのイメージと間違えて記憶していないか確認することができる点は良いと思います。しかし、地方議会の参考写真がないというはちょっと寂しいですね。確かに地方議会は、それぞれ異なった形の議会ですから、教科書に乗せるほどの普遍的、象徴的な写真やイメージの図がないのかもしれませんが、意外と、身近な行政と言えば、地方自治ですからね。憲法の教科書は、当サイトも含めてであるが、地方自治のイメージが伝わってこないものが多い気がしますね。確かにほとんど地方自治法がメインですから、憲法事項じゃないという点もあるのですが、三権文理との国の機関と、地方自治の対比を上手く捉えて、よりクッキリと両者の違いの中に地方公共団体やその議会などが存在することを浮き立たせるように描けないものかと思う。

 どの憲法の教科書を読んでいてもそうだが、正直、三権の「内閣」「国会」「裁判所」を過ぎたあたりで、「財政」と「地方自治」は集中力が途切れて流し見になる。

 「図録 日本国憲法」では対応できないのであれば、「図録 地方自治法」が必要だな。


 「図録 日本国憲法」に留まらず、「図録 刑事訴訟法」とか、いろいろ出版してほしいんだが。出版社の弘文堂、頑張れ。


 あと、憲法学者「長谷部恭男」や「石川健治」が好きそうな、「憲法の内側」の話だけでなく、「憲法の外側」から憲法を構築していく段階の「メタ憲法学」や「法哲学」に関する事柄も、「図録 メタ憲法学」「図録 法哲学」として出版してくれると嬉しいけどね。

 この「図録 日本国憲法」も、「憲法の内側」の話が大半ですからね。この「憲法の内側」の話ばかり学んでいると、だんだんと、閉塞感を感じてきて、そもそも何によってこの「憲法の内側」の形が構成されるようになったのかという、もっと上位にある「何ものか」を捉えたくなってくるんですよね。(もちろん、そこまで興味関心を抱かせることに導くことができていることが大変に素晴らしいことなんですが。)

 憲法学(法学)の世界には、それを明快に指し示すことのできている分かりやすい書籍がほとんどないんですよね。あんまり図書館に並んでいないでしょ。

 今回、この「図録 日本国憲法」で、視野が開かれた感じがありますからね。もっとその上位の段階に関しても、この「図録 日本国憲法」の形で分かりやすく示していけると、かなり憲法界が明るくなると思うんだが。



 それと、この「図録 日本国憲法」の書籍をつくる際の「意図」「デザイン」「コンセプト」「企画立ち上げの方法」など、この水準の書籍をつくり上げる際に必要な技術や理念を法学書籍界に上手く伝達していってほしい。この書籍を打ち出すことに留まらず、これから生まれてくるであろう法学書籍に対しても、従来の非効率で不快感の多い学習者を押し潰すような学習体験となってしまうものとならないようにサポートしていってほしい。



芦部憲法にクレーム

 「憲法(芦部信喜)」を書いている高橋和之に言いたい。「何で、芦部憲法を『図録 日本国憲法」のような構成で出版しないのですか」

 「芦部憲法」の不満を言うぞ。筆者の手元にあるものは(第三版)であり、それを基にして不満を述べる。

 芦部憲法の内容に関しては、特に取り立てて文句を言うことはない。芦部憲法に対する政治論や運動論に依拠した批判も多く見られるが、芦部憲法の実質的な内容に関しては、それらの批判を受けても倒れないだけの質が十分に保たれていると思う。その上で文句を言う。

 芦部憲法は、判例の解説の項目を、インデントを下げて小さい文字で書いている。しかし、あれは四角い枠組みで囲ってしまった方が見やすくないですかね。太字の部分と同じ羅列の中に表れますからね。頭の認識の中では、内容が判例解説を行っているものに切り替わったということがピンとこないんですよね。すると、何だかいつの間にかダラダラと意味の分からない講義を受けた感じになってしまう。


 芦部憲法は、憲法の条文はその項目を語る中に示されていないが、この「図録 日本国憲法」は、しっかりと点線で囲った中に条文の文字が出てくる。そのため、手元に条文集や条文の記載された本を用意しなくていい。すると、どこでも読めるし、手間もかからないから、勉強する気力が失われない。億劫にならないでしょ。芦部憲法は、そういう学びの前提が整っていないと取っ付けない構成になっているんだな。学びの前提が分からない層に、届かないんだよ。



 筆者の提案

〇 芦部憲法は、「図録 日本国憲法」の構成を参考に、最新版を出版するべき。
〇 芦部憲法には、項目ごとに具体的な条文を示すべき。

〇 芦部憲法は、判例の解説部分を枠に囲って本文とは切り離すべき。

 ⇒ これは、初学者が最初に通読する際に、読み飛ばしを可能にすることで、集中力を持続させることができる。また、初学者が体系的な構成を頭に入れることに優先順位を置きやすくし、細かい憲法学の迷路に迷い込んで迷子にならないことを防ぐため。
〇 芦部憲法は、B5用紙、いや、気持ち大きくA4用紙サイズの横書きで再構成するべき。

 ⇒ 芦部憲法は、読む気力が失せるんですよね。ブロックみたいな分厚さで、パッと見の体系観もないし、「最初から読み進めないといけないのかなぁ」というような義務感が最低の学習体験に繋がるんだよ。「図録 日本国憲法」は、そういう義務感みたいなものを感じさせないものとなっていて、取っ付きやすいんですよ。芦部憲法は、学者向けのより普遍性の高い内容に迫っているんですけれども、それを何で「図録 日本国憲法」のような初学者にも受け入れられる形で構成しないかなぁと思ってしまう。
〇 芦部憲法は、「図録 日本国憲法」のように項目を分ける「バー(太い仕切り)」を多用するべき。
〇 「図録 芦部憲法」をつくるべき。

〇 「図録 日本国憲法」は、キーワードに太字を使っているが、これが読みやすい。確かに、最高レベルの論文に日頃から慣れている学者にとっては、そういうキーワードのみに惑わされずに物事のメカニズムの奥にある仕組みを捉えることを重視しているのだと思う。恐らく、芦部憲法がそのようなキーワードを強調しないことも、文字だけに捉われる理解は本質を見誤る恐れがあるために、敢えてサラっと流すかのように記載しているのだと思う。また、学習段階によっては、太字以外の部分の文言の方が大切な情報が詰まっていることもあり、太字であるか太字でないかという部分は、著者が読者に対してどこに関心を向けようとしているのかという意図が出てしまうため、それ以外の部分を捉える際に邪魔になることもあり得ると考えられる。
 ただ、芦部憲法を初学者が読むために、若い学者が再構成したものを出版してほしい。芦部憲法は、古典みたいに見えるんだよな。源氏物語、平家物語を解説する本とかあると思うが、現代人には原文はきつい。「芦部憲法」を「図録 日本国憲法」のように再構成して分かりやすくした書籍が欲しいんだな。内容は、そのままでいいんだが、伝え方が「図録 日本国憲法」の方がはるかに優秀だ。

 「芦部憲法」は、内容はいいが、構成が悪すぎる。内容はそのままで、「横書き」「枠組み」「囲い」「バー」「タイトル」「ページ構成」「太字」「色」「下線」「文字サイズ」「文字体」「図」「絵」「写真」「表」「条文」「目次マップ」などを多用して、高校生でも慣れ親しむことができるような水準に仕上げた方がいい。

 「芦部憲法」を突き付けられたら、誰もが「はい、学者向けの本ですね。」っていう気持ちになるだろ。いや、これは構成が仕上げられていないだけだ。体系観を理解している人であれば、読み進めることのできる本であるが、初学者に体系観はない。だから、そこを「図録 日本国憲法」のような感じにしてだな、もっと構成を徹底的にこだわった方がいい。


 なぜ、筆者が「芦部憲法」を批判しているかというと、「芦部憲法」を変えたら、法学界全体が「図録 

日本国憲法」の水準で書籍をつくり始めるようになると思わないか。これぞ、「憲法学の新たなスタンダードだ」と言えるような、「図録 芦部憲法」をつくるべきだ。そしたら、憲法に限らず、民法、刑法、訴訟法など、どんどん分かりやすい書籍が出版されるようになるじゃないか。そしたら、法学の世界が変人や宇宙人向けの世界じゃなくなるじゃないか。もっと、「凡人に届く法学の教科書」をつくるべきだ。



 「芦部憲法」は、内容はそのままでいいんだよ。構成がいかん、構成が。伝わってこないんだよ。あんな文字の羅列の「お化け憲法」が、何十年もスタンダードとして居座っているのがおかしい。早く「図録 日本国憲法」の水準に再構成し直すべきだ。

 そしたら、内容が読めてもいないのに、批判しているような残念な政治家がいなくなるだろ。あの人たちは、読んで批判しているんじゃないんだよ。読めないんだよ。

 しかし、内容を読めない人に、読めるようなものに仕上げていない法学者が、意味不明な政治家を生み出してしまっていることに責任を感じるべきだ。

 君たち法学者は、経済学の基本的な教科書を四つ挙げることができるか。できないだろ。じゃあ、経済学部の出身者に、どうやって「芦部憲法」を読ませるんですかね。無理だろ。

 でも、「図録 日本国憲法」なら、恐らく読めると思うぞ。だったら、「図録 日本国憲法」の水準で、「芦部憲法」をつくり直すべきだろ。

 そしたら、経済学部出身者の政治家にも、「芦部憲法」を読んでもらえるようになると思うぞ。多くの国民にも、「芦部憲法」を読んでもらえるようになると思うぞ。

 「芦部憲法」の内容はそのままでいいが、「初学者向けに再構成 図録 芦部憲法」を別バージョンとして出版してほしい。別バージョンが存在するかの問題だ。原本はそのままでいい。


 読みづらい憲法の基本となる教科書が、全国の本屋や図書館の本棚に並んでいること自体に問題がある。



 たぶん、著者の憲法学者「高橋和之」の、「芦部信喜」に対するリスペクトが、構成を硬直化させている原因だと思うんだな。想像だけど、故人の著作物に対しては、あんまり内容を改変してはいけないというような、著者の抵抗感があるんだと思うんだな。すると、内容の精度は保たれていて優れているのであるが、構成のバージョンアップがなされない。いつまでも同じ構成で留まってしまうんだな。

 当サイト筆者は、「芦部信喜」との人間関係が一切ないため、「芦部信喜」に対するリスペクトはない。ただ、書籍の内容はよくできていると思う。しかし、一番リスペクトするのは、分かりにくい憲法の世界を万人に分かりやすく伝えることのできる者だ。

 芦部憲法は、伝える部分の構成が、まだまだやり様があると思うんだな。
 芦部憲法は、ページを見開きにしたときの情報量が断片的すぎるんだよ。「この話、いつまで続くの?」というような、エンドレス講義を聞き続ける感じて、内容を読み取る強弱を調整できない。すると、いつまでもダラダラ終わらない話に付き合わされている感じになるんだよ。

 しかし、「図録 日本国憲法」は、そんなことないぞ。「このページの最後で、この話はひと段落して終わるな」っていうような感覚を常に得られるから、面白くない話だと分かった時も、ひと段落するまで頑張って読むことができる。

 そうやって、学習を断続的に積み重ねられるから、復習するのも嫌にならない。後に理解を補う時も、戻ってくることが容易である。

 しかし、芦部憲法の構成は、ほんとに見開きの情報量が少なすぎる。いつ終わるか分からない話に、付き合わされている感覚が拭えない。「図録 日本国憲法」のデザイナーに再構成してもらった方がいい。

 芦部改革しないとな。





「憲法MAP」とあるが、これは使えるだろうか。

日本全国 憲法MAP 法学館憲法研究所